電車がガタンゴトンと走る理由。夏と冬の温度差が原因!

質問投書箱(電車はなんでガタンゴトンって走るの?)

※春期講習に参加している小学生(小2)より

電車に揺られて遠出するワクワク感、日常の通勤通学でついウトウトしてしまうあのリズム。
そういえば、なぜ電車は『ガタンゴトン』と走るのでしょう?その謎を解いていきます。

ふみみ「かわいらしい質問ですね」
たぬぬ「これは、線路の継ぎ目の音ですね」
ふみみ「線路の継ぎ目とは?」
たぬぬ「線路の温度が上がると『線路は伸びる』んです。線路の間にはその伸びる長さを計算して隙間を作っています。その隙間を通るときにガタンゴトンと音がするんですよ」
ふみみ「実際は、どのくらい伸びるんですか?」

線路はどのくらい伸びるのか?

たぬぬ「線路は鉄でできています。鉄は温めると『膨張』します。この場合『長くなる』というのがしっくりきます」
ふみみ「どのくらいですか?」
たぬぬ「『線膨張係数』というものがあります。これは物質が『1℃温まった時に伸びる割合』だと思ってください。鉄の場合は『0.000012/℃』となります」
ふみみ「ピンときませんね、何か例を挙げてみてください」
たぬぬ「では5mの鉄の棒の温度を20℃上げてみましょう」

たぬぬ「ということで、『1.2mm』伸びます」
ふみみ「あまり伸びないんですね」
たぬぬ「そう?では実際に線路はどのくらい伸びるのか?基本的に線路は『定尺レール』が使われており、その長さは『25m』くらいです」
ふみみ「あら、結構長い」
たぬぬ「これをさっきの計算式に当てはめてみましょう」
ふみみ「温度はどうします?」
たぬぬ「冬は0℃でいいでしょう。夏は直射日光の影響もあるので50℃くらいまで上がるかな?」
ふみみ「ということは温度差『50℃』で計算ですね、がんばってください」

たぬぬ「ということで『15mm』伸びます」

線路が伸びて都合が悪いこと

ふみみ「でも言ってしまえば『1.5cm』でしょ?そんなに影響ありますか?」
たぬぬ「とりあえず、2点ありますね。1点目は簡単です。線路は何m分ありますか?」
ふみみ「あー、結構長いですね」
たぬぬ「そう、東京の山手線の総距離が『34.5km』らしいので計算すると『20.7m』伸びます」
ふみみ「他の場所だったらもっと長いですね」
たぬぬ「東京~大阪間の距離だったら…」
けるる「約550kmですよ」
たぬぬ「さすが、鉄オタですね。この場合だと『330m』伸びます」
※正確には『552.6km』とのことです。けるる先生が話に入りたがっていました。
ふみみ「それだけ伸びると問題ありそうですね。では、もう一つの問題というのは?」
たぬぬ「この図を見てください」

たぬぬ「この状態で1mの鉄棒が『1mm』伸びたとします。どういったことが起こるでしょうか?」
ふみみ「え、両側は固定されてるんですよね。伸びない?」
たぬぬ「じゃあ、発想を変えましょう。1mと1mmの鉄棒を『曲げないように1mm縮める』にはどうしたらいいですか?」
ふみみ「それは両側から『ものすごい力』を加えたらできます…よね?」
たぬぬ「そう、その『ものすごい力』が両側にかかっていると考えられるんです。具体的な数値は計算できません(たぬぬの能力的な問題)がおそらく数トンレベルでしょうね」
ふみみ「そんなに?」
たぬぬ「それも均一に力を加えないといけません。ちょっとでもバランスが崩れると…」

たぬぬ「こうなりますね」
ふみみ「うわぁ…線路がこんなことになったら大変ですね」
たぬぬ「まぁ、実際ははじき出されずに、『曲がる』んですけどね」
ふみみ「そうすると『脱線』してしまうんですね」
たぬぬ「その通りです。だから、線路には隙間をあけることが大事なんですよ」
ふみみ「なるほど、わかりました。どうもありがとうございます」

★今日のまとめ
・電車のガタンゴトンという音は『線路の隙間』を通るときに出る
・線路に隙間があるのは、『線路が伸びて線路が曲がらないようにするため』
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