ひろろ「『2520』は3で割り切れるかな?」
生徒「(計算中)・・・割り切れます」
ひろろ「じゃあ、9では?」
生徒「(計算中)・・・割り切れます」
ひろろ「みんなはちゃんと筆算で計算してくれたけど、実は『割り切れるかどうか』だけだったらもっと簡単な計算で出来ます」
生徒「・・・!」
ひろろ「例えば『2で割り切れる』かどうか考えるときどうする?」
生徒「『1の位が偶数』だったら割り切れます」
ひろろ「そうだね。この場合、1の位が『0』だから割り切れるね。じゃあ、『5で割り切れる』かは?」
生徒「『1の位が0か5』だったら割り切れるよ」
ひろろ「いいね。これも1の位が『0』だから割り切れる。じゃあ難しくするよ。『3で割り切れる』かどうかは?」
生徒「全部の位の数字を足した答えが3で割り切れたらOKです」
ひろろ「よしよし、よく覚えてたね。実際にやってみるとこうだ」
ひろろ「では、『9で割り切れる』かな?」
生徒「9も同じ方法でできたはず」
ひろろ「OKです。9も3と同じで、全部の桁の数字を足したものが9で割り切れたら、元の数字も割り切れます」
ひろろ「どんどん行こう。次は『4で割り切れる』かどうかだ」
生徒「えっと、何かあったと思うんだけど」
ひろろ「これは、下2桁が4で割り切れたら、元の数字も4で割り切れるよ」
生徒「あっ!」
ひろろ「実際にやってみると、こうなりますね」
ひろろ「これは、100が4で割り切れることを利用しています。『25×4=100』は小学校の時の授業でも覚えるように言ったよね?」
ひろろ「『125×8=1000』を利用して、下3桁が8で割り切れたら、もとの数も8で割り切れるという判別方法があります」
生徒「それはあまり使わないかもねw」
ひろろ「じゃあ、残ってるのは・・・6と7だね」
ひろろ「6は簡単。『2と3、両方で割り切れる』ものになります。『偶数で3の倍数』とも言えますね」」
ひろろ「で、『7で割り切れる』かどうかなんだけど・・・これは、頑張って計算してください」
生徒「えー!」
ひろろ「これはね、計算が複雑なんで真面目に筆算したほうが早いんだ」
1.一の位の数の2倍と十の位以上の数の差が7の倍数だったらもとの数は7で割り切れる。
2.百の位以上の数の2倍と下二桁の数との差が7の倍数だったらもとの数は7で割り切れる。
3-1.もとの数字を一の位から順に3桁ずつグループを作る。
出来たグループを順番に二つのグループに分ける(小さい桁から奇数番目と偶数番目に分かれる)
3-2.それぞれのグループの数字を足し合わせる。
3-3.出た答えの差が7の倍数なら、もとの数は7で割り切れる
ひろろ「一応、書いてみたけど・・・やりたいか?覚えたいか?」
生徒「ヤダ(即答)」
ひろろ「それで構いません。こんなの覚える必要ありません。普通に計算しましょう」
生徒「はーい」
ひろろ「今日やったことは『倍数判定法』と言います。目的に応じて効率よく計算しましょうね。それでは、今回はここで終わります」
今日やったことは『倍数判定法』と呼ばれています。2の倍数:1の位が偶数
3の倍数:全部の位の数字を足した答えが3で割り切れる
4の倍数:下2桁が4で割り切れる
5の倍数:1の位が0か5
6の倍数:偶数で3の倍数
7の倍数:覚える必要はない
8の倍数:下3桁が8で割り切れる
9の倍数:全部の位の数字を足した答えが3で割り切れる