中学1年生の3学期あたりでしょうか?
図形の問題が出てきたときに皆さんが思うことは……
「『π』ってめっちゃ便利やん!」
ではないでしょうか?
面倒くさい3桁の小数「3.14」の計算から解放されるのですから。
今回は「弧の長さ」をテーマにします。
弧の長さ:小学校との違い
小学校でもこの長さを求める問題はありました。
しかし、ほとんどの場合は円を「等分割」出来るものでした。
例2:半径6cm、中心角60°(6分割)の扇形の弧の長さは?
これであるならば……
解2:2×6×3.14÷6=6.28
と割り算で計算することが出来ました。
これが中学になると……
例4:半径9cm、中心角25°(?分割)の扇形の弧の長さは?
となってきます。
ちなみに144°は360°を5分割した72°を2倍したものです。
つまり……
そろそろ難しくなってきました。
“2/5”がすぐに出てきたらいいのですが、では例4はどうしたらよいのでしょうか?
弧の長さ:中学生の場合の公式
25°は360°に対してどのくらいの大きさかわかればいいので、比率を使います。
25:360=25/360=5/72
つまり……
これで解がでました……が、こんなことする必要はありません。
この考え方を公式に組み込んでしまいます。
弧の長さの公式
その公式がこちら。
円の中心、ぐるっと一周回ると360°です。
分母にある360は、とりあえず「360分割」していることになります。
その後、中心角となっている”a”を集めていることになります。
実際に、例4で計算してみましょう
公式の利用
式4:2×9×π×25/360
となります。計算してみると……
小学校より簡単になったところが3点あります。
1.”π”を使ってよい。
2.約分が使える
3.答えは分数でよい
特に「分数」の活用がこの範囲のポイントとなってきます。
さいごに
計算にかかる手間を大幅に省ける中学生の図形。
その分、複雑な図形を扱うこととなります。
分数や約分を活用することで短縮できた時間は「思考」に使いましょう。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様