カッコつきの正負のたし算ひき算

中学1年生最初の数学で出てくる「正負の数」。
その中でまず混乱するのはカッコつきのたし算ひき算ではないでしょうか?

ここでは、カッコつきのたし算ひき算を簡単な方法(点数を取る方法)と、仕組みを説明してゆきます。

簡単な解き方

本音を言えばテストの点数はよいほうがいいですね。
テストで点を取って自信を持ってから仕組みを理解する方法も個人的にはアリだと思っています。
まずは、カッコつき正負のたし算ひき算をパターンで計算してみましょう。

例題)
1.(+2)+(+3)
2.(+2)+(-3)
3.(+2)-(+3)
4.(+2)-(-3)

二つの数のたし算ひき算なら、おそらくこの4パターンだけです。
しかし、実は法則は3つしかないのです。

第1の法則:記号が1つならそのまま
第2の法則:2つの記号が同じなら「+」
第3の法則:2つの記号が違うなら「-」

特に大事なのは第2,3の法則です。

1.「+」と「+」→「+」
2.「+」と「-」→「-」
3.「-」と「+」→「-」
4.「-」と「-」→「+」

これでカッコをなくしてしまいましょう。
つまり……

例題)
1.(+2)+(+3)=2+3=5
2.(+2)+(-3)=2-3=-1
3.(+2)-(+3)=2-3=-1
4.(+2)-(-3)=2+3=5

このようになります。
カッコを外してからの計算力は当然必要ですが、カッコが無い分考えやすいかと思います。
中2,3ともなれば、大体このような考え方を自然に行っているものです。

カッコつき正負のたし算ひき算の仕組み

点数をとる計算方法を学んだので、次はカッコつきの式の仕組みを考えてみます。
ここで使う道具は「数直線」です。

数直線とは

すごく簡単に言うと、直線に数字を順番に並べたもの。
基本的に右に行けば数が大きくなり、左に行けば数が小さくなります。

小学校低学年のころから使ってきているものなのでなじみはありますね。

数直線上でのたし算とひき算

次に数直線を使ってたし算とひき算をしてみましょう。

例として「2+3」と「5-2」をやってみます。

ルールは2つ。
たし算なら数の大きくなる「右」に移動させる。
ひき算なら数の小さくなる「左」に移動させる。

では「2+3」ですが、まず最初の「2」。
これをスタート位置とします。

そして「+」があるので「右に移動する」こととします。

どれだけ移動する(移動距離)のかというと、これが「3」になります。

というわけで、赤い点は「5」に移動しました。
この「5」が答えになります。
つまり「2+3=5」ということになりますね。

続いて、「5-2」ですが、たし算と同様「5」をスタート位置とします。

そして「-」があるので「左に移動する」こととします。

移動する距離は「2」になります。

というわけで、赤い点は「3」に移動しました。
つまり「5-2=3」ということです。

数直線で、たし算は「右に移動」、ひき算は「左に移動」となることを理解できたでしょうか?

「プラス」「マイナス」の意味は?

カッコつき正負のたし算ひき算に移る前に一つだけ確認。

「プラス」「マイナス」の考え方についてです。
これは単純にプラスは「そのまま」、マイナスは「逆になる」と考えてください。

例:
「+800円の収入」なら「収入」はそのままに「800円の収入」。
「-800円の収入」だったら「収入」の逆である「支出」を使い「800円の支出」。
「東に-4km」だったら、方角を逆にして「西に4km」となります。

数直線でカッコつき正負のたし算ひき算

さて、本番のカッコつき正負のたし算ひき算。
これまでの知識を全部使って数直線で考えてみましょう。

例題)
1.(+2)+(+3)
2.(+2)+(-3)
3.(+2)-(+3)
4.(+2)-(-3)

(+2)+(+3)

(+2)+(+3)
→スタート位置を「+2」とします。

②(+2)(+3)
→たし算なので「右」に移動します。

③(+2)+(3)
→プラスなのでそのまま「右」に移動します。

④(+2)+(+
→移動する距離は「3」です。

(+2)+(-3)

(+2)+(-3)
→スタート位置を「+2」とします。

②(+2)(-3)
→たし算なので「右」に移動します。

③(+2)+(3)
→マイナスなので逆方向の「左」に移動します。

④(+2)+(-
→移動する距離は「3」です。

(+2)-(+3)

(+2)-(+3)
→スタート位置を「+2」とします。

②(+2)(+3)
→ひき算なので「左」に移動します。

③(+2)-(3)
→プラスなのでそのまま「左」に移動します。

④(+2)-(+
→移動する距離は「3」です。

(+2)-(-3)

(+2)-(-3)
→スタート位置を「+2」とします。

②(+2)(-3)
→ひき算なので「左」に移動します。

③(+2)-(3)
→マイナスなので逆方向の「右」に移動します。

④(+2)-(-
→移動する距離は「3」です。

さいごに

カッコつき正負のたし算ひき算の考え方や教え方はいろいろあります。
教科書・参考書などを機会があればたくさん見てください。
その中から「自分で一番納得のできる」考え方をしましょう。

そして、あなたにとって一番納得のできる考え方が、当サイトのものになっていただければ嬉しいかぎりでございます。

かなな先生
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人物イラスト提供:アイキャッチャー様

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