「ルート2の値はいくつですか」の問いに1.414と答えられる人はある程度いるでしょう。
では、ルート13はどうでしょう?とたんに答えられる人は少なくなります。
実はルートの値は大学受験ですらも覚えなくてよいとされています。
しかし、ルートの値を求めることもできます。
その有名な手法として「開平法」があります。
今回はこの「開平法」のやり方を説明します。
先に言っておきますと、「開平法」を受験で使うことはほとんどないでしょう。
そういったたぐいの知識だと考えてください。
ルート2の値を求める
ではルート2の値を求めてみましょう。
今回使う計算は「たし算」「ひき算」「かけ算」だけです。
幾何学的(図形を使う)な出し方は以前紹介しています。
計算の準備
まず、ルート2を用意します。
左側を少し開けておいてください。
そのスペースも計算に使います。
そして、ルート2の小数点の位置から左右に2ケタずつ区切ってください。
赤い線が区切っている線だと思ってください。
計算Step1
計算は位が高い方から行います。つまり、左側の区画から計算を行うことになります。
一番左の区画にある2について、2以下で最も2に近い平方数(同じ数を2乗したもの)を探してください。
今回の場合、1になります(1の2乗は1)。
では、計算の書き方を見てみましょう。
① 2以下で最も2に近い平方数である1を立てます。
② ①で書いた数を書きます。
③ ①で書いた数を書きます。
④ たし算の筆算と考えてください。1+1=2。
⑤ ②と③をかけ算します。1×1=1
⑥ 引き算の筆算と考えてください。2-1=1
計算Step2
まずは準備です。
⑦ 次の区画にある二つの数を下ろしまず。この場合、100となりますね。
⑧ 2□×□が100に以下で100に一番近くなるような□を探します。
今回の場合は24×4=96ですね。この4を使います。
⑨ 小数点があるので、答えの欄に小数点をあげます
⑩ 4を立てます。
⑪ □に4を入れます。
⑫ たし算の筆算と考えてください。24+4=28.
⑬ ⑪の数字でかけ算します。24×4=96。
⑭ 引き算の筆算と考えてください。100-96=4
これ以降は同じやり方です。4桁まで答えを求めた図を下に記します。
4桁くらいなら頑張ってできますね。
これで、ルート2の値が1.414であることがわかりました。どんどん続けると、1.41421356237……と計算出来て終わりがありません。「無理数」と言われています。
他の数字で試す
例えば、6225.21という小数でやってみましょう。
開平法は小数でも算出できます。
その計算結果がこちらです。
この場合、最後の14121を引いた時点で0になりますので、6225.21は78.9の平方数であることがわかります。
さいごに
開平法を使うときの最大の注意点は『小数点の位置から左右に2ケタずつ区切る』ということです。
123.456に対して開平法を使うとき、一番左の区画は1のみとし、一番右の区画には0を加えて60としなければなりません。
ルートのついた数を開平法で計算することは今後の試験においても無いことでしょうが、知っておいたらいざというときに役に立つかもしれません……ただ、その「いざというとき」が来ないよう、電卓などちゃんと準備しておきましょう。
※実験系の人は特に。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様
コメント
知ってても受験に役にたたないのに、面白くて呼んでしまいました。
おそらく、自分では絶対に使わないでしょうwww