質問投書箱(大根サラダは辛くないのに、大根おろしが辛いのはなぜ?)
ふみみ「これは・・・すりおろしたら細胞が壊されて辛み成分が出てくるって本に書いてあっ
たけど・・・理由かぁ」
たぬぬ「すりおろして細胞から出てくるのは正確には『酵素』ですよ」
ふみみ「酵素?」
たぬぬ「辛み成分の基となっているものは『糖』と結合してて『配糖体』という化合物になっているんです」
ふみみ「『糖』だから辛くない、むしろ甘みがあるってことですね」
たぬぬ「で、すりおろして『酵素』が出てきます。その『酵素』が『配糖体』を分解します。すると、『辛み成分』が出てくるのです」
ふみみ「すりおろしてから時間がたつと、もっと辛くなりますよね」
たぬぬ「それは分解が進んでいるからですよ」
ふみみ「なるほど、一気に分解はしないんですね。でも、しばらくすると辛くなくなるのはなぜ?」
たぬぬ「この『辛み成分』は気化しやすいんです。だから15~20分ほどで辛くなくなります」
ふみみ「まさに、辛みが『逃げる』んですね」
たぬぬ「はい、辛みがほしかったらタイミングが重要です。すりおろしてから10分間がいいですよ。うちは食卓ですってます」
ふみみ「(みんなにすらせたら手間が省けるわね)」
たぬぬ「大根の『酵素』には消化を助けるものもあるので、おなかにやさしいです」
ふみみ「どんなものがあるんですか?」
たぬぬ「アミラーゼ(でんぷんの分解)やプロテアーゼ(タンパク質の分解)です」
ふみみ「アミラーゼって唾液に含まれてますよね」
たぬぬ「はい、だからでんぷんの分解の実験で、唾液の代わりに大根おろしが使えるんです」
ふみみ「へー、唾液を使うの抵抗がある人にはいいですよね」
たぬぬ「それ、唾液の実験になりませんってw」
ふみみ「それもそうですねw」
たぬぬ「では今回はこのへんで」
ふみみ「ありがとうございました」
・大根をすりおろしたら『酵素』が出てくる
・『酵素』が『配糖体』を分解して『辛み成分』が出てくる
・『辛み成分』は気化しやすいから、しばらくすると辛くなくなる
コメント
うちでは食卓用の大根おろしを使っています。子供たちにはすりおろして水にさらした大根おろしを用意しています。パパの大根おろしを食べて子供たちはからーいなんて騒いだりするのが可愛いんですよ。大根も場所によって辛味が違うから奥が深いですね。