扇状地と三角州の違い

中学地理で出てくる二つの地形「扇状地」と「三角州」。
川が関係してできる地形であることには変わりないのですが、出来上がる場所が違います。
まず簡単に漢字から考えてみましょう。
「州」という漢字に注目すると、そもそも「州」という漢字は「川」の中にできた島に由来します。
「川」という字を書いて、島を表す「ヽ」を間に挟んだイメージです。
では「扇状地」と「三角州」、川の中にできた「島」はどちらでしょうか?
正解は「三角州」ですね。

迷ったとき、判断するだけでしたらこの方法で十分です。
ついでですので、その特徴も覚えてゆきましょう。

参考:「リアス式海岸」と「フィヨルド」の違い

地理の地形をやっていると出てくる「リアス式海岸」と「フィヨルド」。この似たような地形の違いは何でしょうか?

扇状地とは

中学で習う扇状地は正確に言うと「沖積扇状地(ちゅうせきせんじょうち)」というものです。
山から流れてきた川が運ぶ(運搬)「れき」「砂」「泥」などが、山から平地に出たところで扇状に堆積した地形です。
川の流れは山の中を流れているときは急ですが、平地に出てくるととたんに緩やかになります。
そのため、「れき」や「砂」など特に粒の大きいものが運搬されなくなり堆積を始めます。
この堆積が扇形になるので「扇状地」と呼ばれています。

扇状地の特徴

このように、「れき」や「砂」など、比較的粒の大きなものが堆積しますので、基本的に水はけがものすごくよいです。
そのため、水が少ないほうが適している果樹園などに利用されます。
扇状地が多い「甲府盆地」はブドウ栽培が盛んです。

※「水はけがよい」と「雨が少ない」を関連付けるとしたら「水が少ない」となります。
扇状地と夏に少雨となる「地中海性気候」の地域で見られる農産物は似ていますね。
イタリア:ブドウ・レモンなど
カリフォルニア:オレンジ

三角州とは

川が運搬してきた「砂」や「泥」などが堆積することで作られます。
特に流れが緩やかになる河口付近でよく見られます。

三角州の特徴

三角州は河口付近にできます。
河口付近は流れが緩やかなので、運ばれてくる堆積物の粒も小さくなります。
粒が小さいことから保水力に優れ、水田を作るのに適しています。

さいごに

扇状地と三角州。似たような地形であり、川の運搬が絡んできます。
ただ覚えるだけでは混乱するでしょう。
川の運搬作用・堆積物の大きさなど理論づけて覚える(考える)ようにするとわかりやすくなり、知識の幅も広がります。

かなな先生
いつも応援ありがとうございます。
よろしければ、このボタンを押してください。
たぬぬの励みになります。よろしくお願いします。
にほんブログ村 教育ブログ 塾教育へ
にほんブログ村

人物イラスト提供:アイキャッチャー様

関連コンテンツ



スポンサーリンク




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク




%d人のブロガーが「いいね」をつけました。