そもそも「災害」とは何を指すのか
『災害復旧事業』という見方からすると、『災害』とは異常な自然現象によって、『公共土木施設』が被災することです。
異常な自然現象としては、地震や台風がわかりやすいかと思います。
そのほか、異常な大雨・大雪や暴風・竜巻、沿岸部では高潮などもありますね。
公共土木施設というのは、道路や橋、河川や山、身近にある公園なども含まれます。
災害復旧は国の役割ではないの?
広域的行政サービスの中には、山崩れや地滑りなどの対策をする『治山』、水害への対策をする『治水』などが含まれており、地方自治体レベルでも災害に対する対策を取っています。
地方自治体が管理する『公共土木施設』が被災した場合、本来であれば自治体が復旧する必要があります。
しかし、地方自治体でもお金持ちのところと貧乏なところがあります(税収が多いか少ないか)。
災害復旧事業の流れ
職員による現場の確認
台風や地震などに限らず、異常な自然現象で『公共土木施設』が被災したら、関係部署の職員が現地の確認に向かいます。
予算の見積り
被災した場所の復旧計画を考え、予算(どのくらいお金が必要か)を計算します。
国に申請する
まず、一定の基準を満たした異常な自然現象であるか確認します。
24時間降水量が80mm以上など複数の基準があります。
その後、一定規模以上の被災が確認されたら、国に対して被害報告を行い、災害復旧事業の申請をします。
国の査定
申請を受けた国は、報告が正しいものであるか査定(確認)を行います。
査定には、災害場所を管轄する省庁の『査定官』、お金を管理している財務省の『立会官』が派遣されます。
ここに自治体の担当者が加わり、被災状況や復旧計画について確認します。
復旧工事
査定の結果、予算が付けば、通常の工事と同様に業者に発注して復旧工事が進みます。
「復旧」と「復興」
『復旧』は今回の説明にあった内容で、『公共的な施設』の復元を指すものです。
『復興』は、民間施設を含めた地域の再興を指します。住民の方が再びその地域で生活できるようにすることが『復興』ですね。
新聞テレビなどでは、この二つをちゃんと使い分けているはずなんですが…たまに間違えていますね。
まとめ
行政機関が行う『災害復旧』についての法律はいくつかありますが、メインは『公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法』です。
私(たぬぬ)も初めて読みました。
『復旧』は行政の仕事として、一般市民としては『復興』に向けて何ができるかを考えたいと思います。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様