生徒「先生、素数って全部で何個くらいあるの?」
ひろろ「素数は無限にありますよ」
生徒「え、じゃあ、全部覚えられないじゃん」
ひろろ「覚える必要はありません。とりあえずは20くらいまでの素数を覚えましょう」
30までの素数:2,3,5,7,11,13,17,19
ひろろ「できれば100までの数字は・・・覚えなくてもいいけど素数かどうか判断できたらいいですね」
生徒「え、覚えるんじゃなくて判断?計算でもするの?」
ひろろ「意外と簡単ですよ。では100までの素数を探してみましょう」
ひろろ「ここで、エラトステネスのふるいと言う方法を使ってみます。このように1~100まで書かれた紙を用意します。」
ひろろ「まずは、1は素数ではないので消します。そして、一番小さい数に丸を付けましょう。丸で囲まれたものが素数になっていきます。この場合は、『2』ですね」
ひろろ「素数を探していくので、素数でないものを消していきましょう。素数は『1と自分自身しか約数を持たない』ということでしたね。じゃあ、『2の倍数は素数ではない』と言うことができます。」
ひろろ「では、消されてない数の中で一番小さいものに丸を付けます。今回は『3』ですね」
ひろろ「さっきと同じように『3の倍数』を消します」
ひろろ「同じように『5』に丸を付けて、『5の倍数』を消します」
ひろろ「『7』に丸を付けて、『7』の倍数を消しますが、この時、気を付けてほしいのが、『91』は7×13で7の倍数です。70までは九九で行けると思います。今回は100までなので、70から7つずつ数えてもいいですね。」
ひろろ「やった後で悪いけど、この時、『7×7』以降を考えたらいいんだ。『7×2』や『7×5』はすでにやってることに気が付いたかな?」
ひろろ「じゃあ『11』に丸を付けましょう」
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ひろろ「実はこの状態で『丸がついているもの』そして『消されてないもの』が素数になります」
生徒「え、まだたくさん残ってるよ」
ひろろ「今回は100までなので、もう消せるものはないんです。いいですか、10までの倍数は全部消えているはずですよね」
生徒「うん・・・」
ひろろ「ということは、『11×10』までは考えなくていいんですよ。7の倍数を消すときにもやりましたね」
生徒「・・・あぁ!」
ひろろ「そう、『11×11』は『121』になるから、この表にはもうないんです」
生徒「100までの素数は調べられたけど、毎回これをしないといけないの?」
ひろろ「そうでもありません。今回知ってほしかったのは『ある数の倍数は素数ではない』ということなんです。つまり、2や3の倍数と分かればそれは素数ではないんですよ」
ひろろ「100までだったら実は『2,3,5,7の倍数か?』を考えるだけでわかるのです」
生徒「2の倍数は偶数だし、5の倍数も1の位を見れば(0か5になる)すぐわかるけど、3の倍数や7の倍数はすぐにわからないかも」
ひろろ「3の倍数は簡単です。十の位の数字と一の位の数字を足したものが3で割れたら、元の数字は3の倍数です」
・『51→5+1=6→6÷3=2』割り切れたので3の倍数
・『61→6+1=7→7÷3=2あまり1』割り切れないので3の倍数でない。
※何桁になったとしてもこの方法は使えます。
生徒「それならすぐにできそうだ。7の倍数は?」
ひろろ「頑張ってください(にっこり)」
生徒「えー」
ひろろ「まあ、70までは九九で行けますし、77は見た目でわかる。84はそもそも偶数で判断つくから、気を付けるのは91くらいですね。でもこれも、7に次の素数の13をかけたものなんですよ」
ひろろ「だから最初にとりあえずは20までの素数を覚えようね、って言ったんです」
ひろろ「じゃあ、今回は長くなったけど、ここまでにしましょう」
★今日のまとめ ・素数は無限にある ・20までの素数は覚えよう ・100までの素数なら『2,3,5,7の倍数か?』を考えるだけでOK
コメント
何で1は素数じゃないんですか?
数学の世界の都合ですw
1を素数とするといろいろと都合が悪くなるんですよ。
『数学の一意性が崩れる』のです。
詳しくは次の記事にあります
https://jhs-teachers.com/?p=204