「親切」はなぜ『親』を『切る』と書くのか?

久しぶりに生徒からの質問です。

生徒
「親」を「切って」なんで『親切』なの?

確かに『切』という字からは『切る』という行為をまず思い浮かべますね。

しかし、漢字にはいくつかの意味が込められています。

『切』という字に注目すれば、なぜ「親切」なのか見えてきます。

「親切」は『親』を『切る』ことではないことがわかるでしょう。

「切」の漢字の意味

漢字の意味を調べるなら『漢字辞書』の出番です。

早速調べてみると次のような記述がありました。

『切』の意味
1.きる。たちきる。きりさく。「切開」「切除」「切断」
2.こする。みがく。きしる。「切歯」「切磋(セッサ)」
3.せまる。さしせまる。「切迫」
4.ぴったりあう。「適切」
5.しきりに。ひたすら。「切望」「痛切」
6.ねんごろ。ていねい。「親切」「懇切」
7.すべて。一様に。「一切(イッサイ)」「合切(ガッサイ)」
8.きれ。断片。
9.きり。くぎり。終わり。
Goo辞書<漢字辞書>より

ここで注目したいのが、4・5・6番ですね。

「ねんごろ」というのは「親身である」という意味です。

これらの意味が「親切」の『切』に含まれているのです。

「親」の漢字の意味

では、もう一つの漢字『親』の意味は?

この漢字も「両親」という意味で考えてしまうとややこしくなります。

同じように漢字辞典で調べてみましょう。

『親』の意味
1.おや。父母。「親権」「両親」
2.みうち。血つづき。「親族」「近親」
3.したしむ。したしい。むつまじい。「親愛」「懇親」
4.みずから。みずからする。「親書」「親政」
Goo辞書<漢字辞書>より

注目するのは3番ですね。

「親しい(したしい)」という訓読みもあるくらいですから、こちらはイメージがつかみやすいでしょう。

「親切」の意味

ひとつひとつの漢字の意味を組み合わせて考えてみましょう。

「親しい」が「切(しきりに)」と考えることもできますし、「親しい」が「切(ていねい)」と考えることもできます。

「切に願う」という言い方がありますね。

この『切に』には「心の底から」という意味があります。

これらを考えてみると、「親切」という漢字には「親しさ」の『度合が高い』という意味が込められているのです。

まとめ

普通に使っている言葉でも語源や由来を知らないものは多いです。

調べてみると意外なことがわかったりして楽しいですね。

新しい知識を得ることができる喜びを生徒にも理解してもらえたらと思います。

たぬぬ
記事にするから答え教えて
かなな先生
調べてください。
たぬぬ
……
かなな先生
調べてください。明日答え合わせしましょう(にっこり)

ということで、調べました。OKが出たので正解だったようです。

かなな先生
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人物イラスト提供:アイキャッチャー様

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