「令」の字。中が「マ」もあるけど正しいのはどっち?

歴史の授業にて

なかか先生
で、701年に出来たのが『大宝律令』です。これは年号も覚えたいですね。

生徒
せんせー、漢字はそれでいいんですか?テキストには『令』って書かれてるケド…

なかか先生
あー、それは両方とも同じ字ですよ。手書きだったら、中身は『マ』にするほうがいいかな。一応、どっちでも『マル』はもらえるはずですよ。

生徒
どっちが正しいの?

なかか先生
これはねぇ。中身が『マ』の方が、もとからある字なんですよ。

生徒
じゃあ、こっち(『令』)は?

なかか先生
それは印刷物…本とかパソコンで表示するときに使われる時です。

さて、問題になっているのは『令』の字。下の二つの書き方がありますね。

元々の字は、中身が『マ』になっているものです。

しかし、教科書やテキストなどでは『令』と書かれていますね。『零』『冷』もです。

どちらが正しいかと言われると、『どちらも正しい』が正解になります。

中身が『マ』でも『令』でも正しい根拠は?

文化審議会国語分科会の『常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)』にどちらも正しいと記載されているからです。
リンク:上記報告資料

小学校などには、学習指導要領として必ず報告されています。

そこで『令』と書いても中身が『マ』でも丸を付けるよう、指導されているはずですし、教員なら当然知っているはずです。

ただ、下の資料にもある通り、印刷用の文字(明朝体)に慣れてしまっている現在、中身が『マ』『令』は馴染みが無くなってきているのでしょう。

平成28年3月14日
教育課程部会国語ワーキンググループ
「参考資料」より抜粋
Q42 「令」や「鈴」を手書きの楷書でどう書くか ある金融機関の窓口で書類に記入する際に「令」を小学校で習った形(「中身が『マ』」)で書いたら,明朝体と同じ形に書き直すように言われました。そうする必要があったのでしょうか。A 本来であれば,書き直す必要のないものです。印刷文字に見慣れてしまったため,手書きでは「中身が『マ』」と書く習慣があることが理解されにくくなっているのでしょう。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/068/siryo/__icsFiles/afieldfile/2016/03/31/1369048_05_2.pdf

なぜ明朝体なんてあるの?

生徒
印刷用の文字って…そんなん簡単に直せるもんじゃないの?

なかか先生
明朝体の歴史は古いんですよ。

生徒
印刷用なんだから、最近じゃないの?

なかか先生
ヒントは『明朝体』という名前に隠されているんですよ…

そもそも、『明朝体』という名前はなぜついたのか?

それは『明朝体』が、中国の『明』の時代に印刷用の版木(板木)を彫刻するのに適した形で作られたからです。

当然、手書きの楷書に基づく形で作られたのですが、印刷文字として、読むことに特化されたため、独自の発展を遂げました。

つまり、彫刻しやすいように変形されていったということです。

確かに、中身を『マ』にするよりも『令』と彫る方が簡単そうですね。

どっちを使うかは自由

結論として、『どちらもでよい』ということがわかりました。
試しに、当塾にいる『鈴木君』『玲子さん』に自分の字を書いてもらいました。

鈴木君
これが普通でしょ。

玲子さん
真っ直ぐストンと伸びる線が気に入ってます。『マ』ですか?ほとんど書いたことないですね。

公的機関や金融機関で署名するときは、書き直しを求められることもあるでしょう。

しかし、テストではどちらを使っても構いません。

もし、『令』の字が原因で減点されたなら、ちゃんとした態度で修正をお願いするようにしてくださいね。間違っても…

悪ガキ
ぷぷ~っ、先生なのに知らなかったんだ。どっちの漢字を使ってもいいって国が認めてるんだよ~

なんてふざけた態度をとったらいけませんよ。

かなな先生
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人物イラスト提供:アイキャッチャー様

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