新米が出回り、おそらく一年で一番お米がおいしい時期になったのではないでしょうか?
塾講師という職業柄、家でご飯を食べるのは朝と昼だけ(たまに昼に起きたりしますが)。
二人暮らしということもあり、お米は食事の都度炊いてます。
最近の炊飯器はかなり進歩しており、保温機能でおいしい状態が長く続くよう工夫がされていますが、あまり長く保温しているとごはんが黄ばんでイヤなにおいがしてきます。
保温して食べる食材はいろいろありますが、なぜお米の場合は黄ばんでしまうのでしょうか?
メイラード反応
ごはんが黄ばむ理由は「メイラード反応」で説明が付きます。
メイラード反応とは、還元糖とアミノ化合物を加熱したときに、褐色物質(メラノイジン)を生み出す反応のことです。
還元糖は炭水化物に、アミノ化合物はタンパク質に含まれています。
注)炭水化物が分解(消化)されると糖、たんぱく質が分解(消化)されるとアミノ酸になります。
このメイラード反応は加熱することで進行が早まります。
保温するということは常に熱を加えている、つまり加熱をしていますね。
そして、ここで発生する「メラノイジン」。
これがイヤなにおいの正体となります。
メイラード反応は「悪」なのか?
お米の保温という例で考えると「悪」なのでしょう。
しかし、メイラード反応は役に立っている場合の方が多いのです。
例えば、お肉を焼いたら赤色から茶色になりますね。
まさにこれが「メイラード反応」なんです。
他にも玉ねぎを炒める、パンを焼くなどありますし、お米の別の例でいうと「おこげ」がそうです。同じお米という意味ではおせんべいの色もそうですね。
ホットケーキの茶色や揚げ物の衣なんかも全部「メイラード反応」です。
挙げたらキリがないですね。
メイラード反応は目的に応じて「善」にも「悪」にもなるのです。
さいごに
新米を炊いた時のむわっとした香り。実はちょっと苦手なんです。
だからなおさら黄ばんできたお米の匂いもダメなんです。
我が家では適量を炊いて、余ったら冷凍保存しています。
解凍したご飯は、雑炊やチャーハンにすれば、味も気になりません。
家計のことを考えても、電気代などかかりますので保温は控えた方がいいかと思います。
理想論ですけどね。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様