食塩相当量の計算式算出方法

前回の記事で、成分表にかかれているナトリウムの量から食塩相当量を出す計算式を紹介しました。

ダイエット、成人病予防などで『減塩』が謳われています。しかし、たまに塩分量が書かれていないことが…成分表示の『ナトリウム』から『食塩相当量』を算出する計算式、そして、簡単な計算方法も紹介します。
計算式抜粋:ナトリウム(mg)×2.54÷1000=食塩相当量(g)

今回は、計算式中の2.54の根拠について説明したいと思います。

食塩の正体とは?

食塩は『塩化ナトリウム』と呼ばれており、『ナトリウム』『塩素』が含まれています。これら『ナトリウム』『塩素』『原子』と呼ばれる、物質を構成する最小要素として存在します。『塩化ナトリウム』にはそれぞれ『ナトリウム』『塩素』が1個ずつ入っていると考えてください。化学式で書くと『NaCl』(エヌエーシーエル)となります。これが食塩の正体となります。

塩分の取りすぎとは?

塩分のとり過ぎとは、『ナトリウム』の取りすぎということです。ナトリウムは血液中の液体成分『血しょう』の主なミネラルになっています。このナトリウムを取りすぎると、高血圧の原因になるとされています。また、同じミネラルで『カリウム』というものがあり、こちらは細胞内の主なミネラルです。人間の体はこの『ナトリウム』『カリウム』のバランスが大事で、摂取比率が小さいほどよいとされています。ただし、現代では『カリウム』の摂取が少なくなってきてますので、相対的に『ナトリウム』の比率が大きくなり『塩分の取りすぎ』『減塩』が言われているのです。

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食塩相当量とは?

このように、『ナトリウム』の取りすぎが問題になることがわかりました。そこで、気を付けたいのが『ナトリウム』の摂取量です。しかし、『食塩』の摂取量はなんとなく理解できますが、『ナトリウム』の摂取量は理解しにくいところがあります。そこで、成分表にある『ナトリウムの量』が含まれると考えられる『食塩の量』を考えたらよいことになります。

食塩相当量の計算の根拠

『食塩の正体とは?』で説明した通り、食塩は塩化ナトリウムであり、化学式では『NaCl』となります。この『Na』『Cl』の重さの比率は『23:35.5』なのです(注)。
注)化学や理科の教科書にある周期表を確認してください。下の図の赤丸のところが、原子を1mol(約6000万個の1億倍の1億倍)集めた時のグラム数になります。

食塩中には『ナトリウム原子』1つにつき『塩素原子』1つありますので、食塩の重さは『ナトリウムの重さ+塩素の重さ』で出すことができます。そして、『ナトリウム』『塩素』の重さの比率(23:35.5)はわかっています。食塩の中に『ナトリウム』が23gあるとすれば、『塩素』は35.5gあることになり、『食塩』の重さは…

23g(ナトリウム)+35.5g(塩素)=58.5g(食塩)

このように『58.5g』と計算できました。ここで、『ナトリウム』の23gから『食塩』の58.5gを算出するためには…

58.5÷23=2.54347826087

となり、『2.54』という数字が出てきます。

まとめ

長くはなりましたが、上記の通り、『ナトリウム』の重さから『食塩』に相当する重さを出すためには、『ナトリウム』の重さに『2.54』をかければ出ることがわかりました。私も太っているので健康に気を付けないといけないため塩分量は気にしていますが、同時に『カリウム』もしっかりとれる食生活をこれからも考えていきたいと思います。

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コメント

  1. 匿名 より:

    化学基礎で勉強したはずなんだけど、こんな使い方は思い浮かびませんでした。

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