“She read this book.”
中1の秋くらいまではテストで書いたら確実に「×」をもらう文章。
中1の冬あたりからは問題によっては「〇」になります。
それはなぜか?
ヒントは「現在形」と「過去形」にあります。
現在形
その名の通り、「現在」のことを表す言葉。
また、「習慣」となっている行動を表現する言葉です。
この現在形、三人称単数の時には、動詞の後ろに”s”を付けることとなっています。
その付け方はいくつかルールがあります。
→”es”を付ける
例:”go”→”goes”・語尾が”y”で終わり、その前の文字が「子音」
→”y”を”i”に変えて”es”を付ける
例:”study”→”studies”・不規則に変化
→”have”のみ。”have”は”has”となる。
さて、このルールに当てはめてみると、最初に紹介した”read”は”reads”に変化します。
では、「彼はこの本を読む」を英語にすると……?
英 語)She reads this book.
これでOKです。
日本語で「彼はこの本を読む」というのはちょっとおかしいように思えますが、「彼はこの本を習慣的に読んでいる」と考えると、その本というのは「愛読書」なんでしょうね。
過去形
英語では過去の話をするときに、動詞を「過去形」というものに変化させます。
「規則動詞」「不規則動詞」の二つがあります。
規則動詞
単語の後ろに”ed”を付けるものです。
ただし、三単現の”s”の時のようにいくつかルールがあります。
→”d”のみを付ける。
例:”live”→”lived”・語尾が”y”で終わり、その前の文字が「子音」
→”y”を”i”に変えて”ed”を付ける
例:”study”→”studied”・「短母音」+「子音」で終わっている
→最後の文字を重ねて”ed”を付ける
例:”stop”→”stopped”
不規則動詞
規則動詞に対して、単純に”ed”を付けず、形が変わってしまうものを「不規則動詞」と呼びます。
“have”→”had”、”get”→”got”のようにちょっと変わるものから、”go”→”went”と元の形がわからないくらい変わるものもあります。
そんな中、「形が変わらない」単語もあります。
それが今回出てきた”read”。”read”は過去形でも”read”です。
このほかにも”cut”や”put”も現在形と過去形が同じ形です。
では、このルールの中、「彼はこの本を読んだ」を英訳するとどうなるでしょうか?
英 語:She read this book.
このように、なります。
三単現の”s”を忘れた文章っぽくなりますね。
ちなみに、過去形の場合”read”は「レッド」と読みます。
さいごに
ということで、過去形を学ぶまでは”He read this book.”は間違い(そんな文法は学習していない)となり、過去形を学ぶことで正解となる場合が出てくるのです。
“read”が現在形も過去形も同じなので混乱しますね。
実は、この文章は中学1年で不規則動詞を学んだ時によくテストで出題される問題です。
英語を話す人は感覚的に判断していますが、英語が母国語でない私たちは、まずは論理的に考えて理解しましょう。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様