教科書では、さらっと流されるけど重要語句になっている「フォッサマグナ」。
U字の大きな溝ができて、その上にさらに新しい地層が溜まっていった地形のことです。
詳しくは高校の地理でやると思いますが、世界的に見てもかなり特殊な地形なんですよ。
なんでこんな間違いが多いかっていうと、そもそも「フォッサ」や「マグナ」って日常生活で使いませんし、そもそも日本語でも英語でもありません。
更に都合悪いことに、地面に関係する言葉として「マグマ」があり、間違えてしまう人が多いのです。
「フォッサマグナ」は何語?
フォッサマグナは「ラテン語」です。
ラテン語で書くと「Fossa magna」であり、「Fossa」が「溝」、「magna」が「大きな」という意味になります。
さっき触れたように「フォッサマグナ」は、大きなU字の溝の上に新しい地層が堆積したものです。
ここから、「大きな溝」を意味するラテン語が使われ「フォッサマグナ」と呼ばれています。
日本語では、中央地溝帯(ちゅうおうちこうたい)、大地溝帯(だいちこうたい)とも呼ばれています。
やっぱり「溝」なんですね。
フォッサマグナについて勘違いされていること
たまにテキストなどでも、「糸魚川-静岡構造線」と「フォッサマグナ」を混同しているものがあります。
正確に言うと、「フォッサマグナ」の西の端が「糸魚川-静岡構造線」なのです。
フォッサマグナは帯状、地図で見ると「面」になります。
ただ、問題を作る時のキーワードとして、「糸魚川-静岡構造線」はとても便利なので合わせて覚えておくべきでしょう。
フォッサマグナを発見した人の意外な実績
フォッサマグナを提唱した人物は「ハインリヒ・エドムント・ナウマン」。
そう、「ナウマンゾウ」に名前を残している人だったのです。
ナウマンは明治時代に日本に地質学を教えに来たドイツ人で、ドイツ帰国後に著書の中で「フォッサマグナ説」を提唱しました。
さいごに
「フォッサマグナ」も「ナウマンゾウ」も中学の教科書に必ず出てくる単語です。
この二つが結びつくことを知っただけでもちょっと得した気分になりませんか?
そういった小さな積み重ねを繰り返すことで、知識はどんどん強固なものになってゆきます。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様