質問投書箱より
たぬぬ「このような投書がありました、お願いできますか?」
ふみみ「はい、インターネットの方ですね。やりましょう」
たぬぬ「ありがとうございます。ではまず、これって『敬語』になるんですか?」
ふみみ「英語に『敬語』って考え方はありませんね」
たぬぬ「じゃあ、どのようにして相手への敬意を示すんですか?」
ふみみ「多くの場合は『相手との距離感』です」
たぬぬ「『距離感』ですか、ピンと来ないですね」
ふみみ「ここでは『精神的な距離感』や『時間的な距離感』と言ったらいいでしょうか」
たぬぬ「時間的?たしかに片方は『過去形』を使っていますね」
ふみみ「はい、『Can you~?』は現在形、『Could you~?』は過去形です。イメージですが、どっちが『離れている』と感じますか?」
たぬぬ「それは『Could you~?』の過去形の方ですね」
ふみみ「それなんですよ。意識としては、『あなたの心の近くで話すほど親しくはないので遠くから話をしています』みたいな感じ?」
たぬぬ「ずけずけとフレンドリーに心に入らない『相手への配慮』をしているってことですね」
たぬぬ「じゃあ、とても仲の良い親友に『Could you~?』を使ったら逆に失礼になるんですか?」
ふみみ「頼みごとの内容にもよりますけど、基本的には『Can you~?』ですね」
たぬぬ「なるほどね。仕事の話とかだと『Could you~?』が多いですか?」
ふみみ「立場が近い間柄だと『Can you~?』も使いますが…」
たぬぬ「使いますが?」
ふみみ「これはちょっとイヤな話になるんですが、下に見ている人から『Can you~?』で話しかけられても返事しない人はいますね」
たぬぬ「社長と新入社員とか?」
ふみみ「いえ、そういうのではなく、人種的なものとか、宗教的なものとか」
たぬぬ「ああ…そういうね」
ふみみ「ちょっとイヤな話になりましたが、このように『精神的な距離』で判断してもらえたらいいかと」
たぬぬ「そういえば教科書に道を尋ねるときは『Could you tell me the way~?』って書いてますね」
ふみみ「はい、『他人』に道を聞くため、『距離感』を遠くとってるんですよ」
たぬぬ「なんか、日本でいう『敬意』とは感覚が違いますね」
ふみみ「感覚の違いや文化の違いがあるので、その理解も英語の勉強には必要なんです」
たぬぬ「わかりました、ありがとうございます」
・過去形を使うことで『精神的な距離感』が生まれる
・精神的な距離感をとる『相手への配慮』が丁寧とされる
コメント
敬語はないけど丁寧な表現はあると教えられてきましたが初めて納得できました。