英語の勉強に慣れきってしまえば、あまり気にならなくなり「そんなもんだ」と流してしまう疑問。
昨今、小学生英語の需要が伸びる中、小学生への英語指導の機会も増えてきました。そのような場で「そういえば…」と思える疑問が生徒から出されます。
今回は、「high」や「daughter」など、発音しない「gh」、そして「enough」「laugh」など「フ」と発音する「gh」について考えていきます。
「gh」を読まなくなった理由
元々は『gh』の音も発音していました。
ただ、ネイティブの人にとっても発音しにくいようで、次第に読まれなくなりました。
文字としては残されているけど、音としては残されていないんですね。
中学で必ず覚えてほしい単語の中にもたくさんありますね。
・eight(8)
・night(夜)
・right(右,正しい)
・過去分詞によく出る形
caught,taught,bought,thought
「gh」を「フ」と読むものは?
「gh」がすべて読まれなくなったのかというとそうでもないみたいですね。
語尾にある「gh」は「フ」という音で残されているようです。
「ghost」を「ゴースト」と読むのはなぜ?
元々は、『ゴホスト』に近い発音だったのでしょうか?
在では、英語のスペルにするときに『なぜか入ってしまった』という説が有力になっています。
他にも読まれなくなった音はあるのか?
『kn』で始まる言葉は、昔は『ク(無声音)』を読んでいました。
実際に声に出してみればわかると思いますが、『ク(無声音)』の後に『ナ行の音』をつなげるのはなかなか難しいんです。
無声音の『ク』は、悔しいときや失敗したときに出る『クッ』なんです。
のどに手を当てて発音してみると、普通の『ク』はノドが震えるのに対し、無声音の『ク』はノドが震えないはずです。
その後に無理やりにでも『ナ行』の音をつなげてみてください。
言いにくいとわかってもらえると思います。
だから読まれなくなったんですね。
ちなみにこの『knight』は『騎士』を指して日本語としても定着しています。授業で読まない音の説明には最適な単語なんです。
まとめ
発音の都合で読んだり読まなかったりする『gh』やその他のアルファベット。
英単語のスペルは発音の道しるべとも言われていますが、どんな規則にも例外はあります。
基本をしっかりと抑えたうえで、例外を覚えていくようにすると上達が早くなりますよ。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様